近代フランス音楽のエッセンスを愉しむ贅沢なひととき
休憩なしの1時間、一流アーティストの快演がリーズナブルな料金で楽しめる、Hakuju Hallの人気シリーズ「ワンダフル one アワー」。ブルガリア出身の名ヴァイオリニスト、スヴェトリン・ルセフが、盟友のピアニスト、江口玲と共にシリーズ第34弾に登場し、選りすぐりの名曲を披露する。
パリ・エコール・ノルマルなどに学び、2001年に仙台国際音楽コンクールを制するなど、登竜門で実績を重ねたルセフ。フランス国立放送フィルなどのコンマスを歴任、母校のパリ国立高等音楽院で後進の指導にも力を注ぐ。そして、ニューヨークと日本を拠点に、国際的に活躍する江口。数々の巨匠と共演を重ねる、室内楽の名手としても知られる。
今回は、ドビュッシーとラヴェルによる、二大ヴァイオリン・ソナタが軸に。さらに、緩やかで美しい旋律を愛でるショーソン「詩曲」、対照的に超絶技巧を究めたラヴェル「ツィガーヌ」と、近代フランスのエッセンスのような佳品の数々を、艶やかな音色と絶妙のアンサンブルで紡ぎ上げる。この上なく、贅沢な時間が流れるに違いない。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年7月号より)
2018.7/10(火)15:00 19:30 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
http://www.hakujuhall.jp/