C)Vincent Garnier
最終回となる今回取り上げるのは、ベートーヴェンの最後の3つのソナタ、第30番、第31番、第32番。全3回という限られた回数の公演によせて、一つひとつ個性の異なる32のソナタから演奏曲が選り抜かれてきたわけだが、児玉が“ベートーヴェン再発見の旅”と呼ぶこのシリーズで締めくくりを飾るのはやはり、鍵盤作品による表現の高みに到達した最後の3作品ということになった。
ピアノ・ソナタ全曲録音に取り組むなど、長らくベートーヴェンに向き合い続けてきた児玉が迫る深い精神世界。そんな特別な作品が演奏される舞台に、どんな花の作品が飾られるのかも楽しみだ。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ2018年6月号より)
2018.7/1(日)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
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