クァルテットの饗宴2018 アルテミス・カルテット

まもなく結成30年、現代最高峰の実力を改めて披露

C)Nikolaj Lund

 ヨーロッパの弦楽四重奏界で現在トップを走る存在と言えるのがアルテミス・カルテットだ。2014年の紀尾井ホールでのコンサートでは、その実力のほどを遺憾なく証明してくれたが、彼らが4年ぶりに来日を果たす。
 ベルリンを拠点に活動するアルテミス・カルテットは1989年の結成。ワルター・レヴィン、アルフレート・ブレンデルなどに師事し、アルバン・ベルク四重奏団、ジュリアード弦楽四重奏団、エマーソン弦楽四重奏団にも強い影響を受けながら、彼らの音楽性を磨き上げて来た。2015年にはヴァイオリン奏者のフリーデマン・ヴァイグレが亡くなったが、その後、第2ヴァイオリンにアンシア・クレストンを迎え、グレゴール・ジーグルがヴィオラに移り、新たな体制で活動を再開した。その新メンバーとしては初めての来日ということになる。
 彼らが今回演奏するのは、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第3番、ヤナーチェクの弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」、シューマンの弦楽四重奏曲第3番の3曲。6曲セットの作品18の中の第3番は、ベートーヴェンとしては最初に手がけた弦楽四重奏曲であり、意外性とユーモアに溢れている。トルストイの小説に影響を受けたヤナーチェクの傑作、そして活き活きとしたシューマンの第3番と、その選曲にもアルテミス・カルテットの確信が感じられるものとなっている。世界が注目する彼らの演奏に触れて、その豊かな音楽性を楽しみたい。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2018年4月号より)

2018.6/8(金)19:00 紀尾井ホール
問:紀尾井ホールチケットセンター03-3237-0061 
http://www.kioi-hall.or.jp/