石井啓子アンサンブルシリーズ ⅩⅩⅧ

メンデルスゾーンの記念年に贈るユニークなプログラム

石井啓子

 豊かな表現力と優しく明るい音色で音楽ファンを魅了するピアニストの石井啓子が、1987年から毎年開催している「アンサンブルシリーズ」。28回目となるステージでは、今年没後170年を迎えたメンデルスゾーンの「ピアノ三重奏曲第1番」を軸に、ひと捻りしたプログラムで、アンサンブルの妙味を披露する。
 ミュンヘン音大に学び、現地での音楽活動を経て帰国した石井。幅広いレパートリーでソリストとして活動する一方、特に夫でヴァイオリニストの啓一郎とはデュオ・リサイタルを全国で開催し、99年にはアルバム『風の楽士の万華鏡』も発表している。
 今回は、啓一郎と桜庭茂樹(チェロ)とのメンデルスゾーンのほか、娘の陽子(フルート)を交えてベーム「メンデルスゾーンとラハナーの歌による3つの二重奏曲」やディーリアス「ヴァイオリン・ソナタ第2番」(フルート編曲版)、石突美奈(ヴァイオリン)とのベートーヴェン「ピアノ三重奏曲op.70-1」、ショスタコーヴィチ「2本のヴァイオリンのための5つの小品」と、興味深い選曲で臨む。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2017年12月号から)

2017.12/26(火)19:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677 
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