E.A.ポーの小説による独創的なバレエがリメイクされて復活
本年(2017年)創立80周年を迎えた法村友井バレエ団(団長:法村牧緒)が記念公演を行う。
注目されるのが戸田邦雄(1915〜2003)作曲による『赤き死の舞踏』。これは同バレエ団が1956年、エドガー・アラン・ポーの短編小説『赤死病の仮面』に想を得て創作したオリジナル作品のリメイクとなる。初演時、オペラや舞踊の音楽を精力的に発表していた戸田に作曲を依頼し、今回は当時の楽譜を基に新演出・新振付で挑む。死の病が蔓延する国を舞台に、恐怖とスリルに満ちた世界を扱いつつ“中世期におけるヨーロッパの貴族社会と民衆との対立、その底を流れるヒューマニズム”を原作から感じ取って舞台化する。振付を創作バレエの名手と目される篠原聖一に委ねて仕上がりに万全を期す。
他にプティパ原振付によるコミカルな佳作でロシア公演でも称賛された『騎兵隊の休息』、創立80周年の祝典曲『未来へ』(振付:法村圭緒)を披露。記念公演にふさわしい豪華演目に期待が高まる。
文:高橋森彦
2017.10/15(日)18:30 フェスティバルホール
問:法村友井バレエ団06-6771-6475
http://www.homuratomoi.com/