ユニークな発想で魅せる古典バレエの傑作
新国立劇場バレエ団は、開場20周年を記念して、シーズン開幕に、チャイコフスキーの名作『くるみ割り人形』を新制作で上演する。振付には、2014年に重厚華麗な『眠れる森の美女』を手がけたウエイン・イーグリングが再登場。『くるみ割り人形』の制作は、過去に芸術監督を務めたオランダ国立バレエとイングリッシュ・ナショナル・バレエに次いで3作目となる。新国立劇場版では、「場所や時代を特定せず、普遍的なスタイルで、少女クララの成長を描きたい」と語っている。クララは少女と大人のダンサーが踊り分け、クララが憧れるドロッセルマイヤーの甥とくるみ割り人形は男性ダンサーが一人二役で演じる。キャストは、看板ペアの小野絢子と福岡雄大をはじめ、米沢唯と井澤駿(または客演のワディム・ムンタギロフ)、新進の池田理沙子と奥村康祐、木村優里と渡邊峻郁の4組。多彩な組み合わせで一足先にクリスマス気分に浸れそうだ。
文:渡辺真弓
(ぶらあぼ2017年10月号より)
2017.10/28(土)〜11/5(日) 新国立劇場 オペラパレス
問:新国立劇場ボックスオフィス03-5352-9999
http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/