俊英二人が紡ぐ極上の時間
19時半からと少し遅めのスタート、リラックスした雰囲気で注目のアーティストの演奏が楽しめると評判の、文京シビックホール「夜クラシック」。そのVol.14に、それぞれオーストリアで学んだ気鋭の二人、ヴァイオリンの郷古廉とピアノの田村響が登場する。
シリーズテーマ曲「月の光」から組み立てられたフランスものを中心としたプログラムは、ショーソンの「詩曲」や、ドビュッシーとフランクのヴァイオリン・ソナタ、また、ヴァイオリニストにとって特別なレパートリーであるバッハの「シャコンヌ」と、聴きごたえ十二分の内容だ。子どもの頃カントロフに師事していたことから、フランスものに特別な愛着があるという郷古の色彩豊かな表現力、室内楽でも豊富な経験を持つ田村の実力を、たっぷり堪能できるだろう。
このシリーズは、出演者によるトークも楽しみの一つ。郷古によれば「演奏よりトークのほうが緊張する。今後二度とないかもしれません!」とのことなので、貴重なトークもあわせて、お聴き逃しなく。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ2017年9月号より)
2017.9/28(木)19:30 文京シビックホール
問:シビックチケット03-5803-1111
http://bunkyocivichall.jp/