親子で愉しむ夏のスペシャルイベント
子どもたちに向けたコンサートの草分け『日本フィル 夏休みコンサート』。43回目となる今年は、3部構成でクラシック音楽やオーケストラの魅力を味わい、さらにはオペラもしくはバレエの日を選び、楽しめる趣向が凝らされている。
オペラ、バレエの日替わり上演はプログラムの第2部。オペラの日は《カルメン》、バレエの日は『白鳥の湖』、いずれも一度は観ておきたい定番作品が、「日本フィル 夏休みコンサート版」として特別上演される。《カルメン》の演出は、オペラ歌手としてだけでなく演出や訳詞でも活躍する宮本益光。子どもだけでなく大人も楽しめる舞台をつくってくれることだろう。一方バレエの演出は、『ドラゴンクエスト』や『シンデレラ』など幅広い年齢層が楽しめる作品に定評のある鈴木稔が担当。古典バレエならではの美しさが味わえる作品になるのではないだろうか。ソプラノの江原陽子による語りも入るので、子どもたちも容易に作品世界を理解でき、セリフがないバレエはうちの子には難しいのでは? という心配も無用。鈴木作品や古典、さらには意欲的な現代作品の上演で知られるスターダンサーズ・バレエ団が出演し、目と耳でチャイコフスキーの音楽を感じる舞台をつくりあげる。
第1部では、18〜20世紀の名曲を演奏。時代による楽器編成の違いも楽しめるだろう。また第3部は「オーケストラの演奏にのってみんなでうたおう」。客席とオーケストラが一体となり、音楽を身体で楽しむことができる。目、耳、そして身体で音楽を体験するこのコンサートは、夏休みの特別な一日として子どもたちの記憶に残ることだろう。
文:守山実花
(ぶらあぼ 2017年7月号から)
7/21(金)〜8/19(土) 東京・神奈川・埼玉・千葉・京都で開催
*公演によりプログラムが異なります。詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
問:日本フィル・サービスセンター03-5378-5911
http://www.japanphil.or.jp/familyconcertspecialpage/