pianist plus pianist vol.2 俣野修子 & 奈良場恒美ピアノデュオ

ベテラン・デュオが誘う“ドイツ・ロマン派の森”

 円熟の極みが、ここに。俣野修子と奈良場恒美は、共にジュネーヴ音楽院に学び、国際的な評価も高い名ピアニスト。そんな2人により結成されたデュオは30周年を経てなおも“進化”と“深化”を続ける。リサイタル・シリーズ『pianist plus pianist』の第2弾では、ドイツ・ロマン派の3人の作曲家による佳品の森へと聴衆を誘う。
 音楽院在学中からスイスやフランスで活動した俣野。そして、やはり在学中からスイス、イタリア、フランスで活躍した奈良場。共にソロでのリサイタル活動の一方、国内外の名手と室内楽で共演を続け、後進の指導にも力を注いでいる。数々の演奏経験を積んだ2人が、長い時間をかけて醸成したデュオの滋味。その芳香は、聴衆を魅了し続ける。
 今回は、まず、メンデルスゾーンの連弾版「7つの無言歌」からの「無言歌 op.62」と、「アンダンテと華麗なるアレグロ」を披露。そして、その親友シューマンの「8つのポロネーズ」からの抜粋を配し、シューマンの弟子であるブラームスの「シューマンの主題による変奏曲」と「16のワルツ」で締め括る。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年6月号から)

6/16(金)19:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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