音楽の“風景”を巡る旅への誘い
瑞々しい響きと感性で最前線を疾走し、昨季からニューヨーク・リンカーン・センター室内楽協会のレジデントを務める若手弦楽四重奏団「シューマン・クァルテット」。多様な作品で構成した2回のステージを通じ、「ランドスケープ(風景)を巡る旅」へ聴衆を誘う。
国際的ソリストのエリック・シューマンが第1ヴァイオリンを務め、その弟のケン(第2ヴァイオリン)とマーク(チェロ)、エストニア出身のリザ・ランダル(ヴィオラ)が加わって、2007年に結成。アルバン・ベルク四重奏団に師事するなど、音楽性を磨き上げ、2枚目のCDは昨年、BBCマガジンの年間賞を受賞した。
今回は、第1回でハイドンの第78番「日の出」とバルトーク第2番、ベートーヴェン「ラズモフスキー第1番」を。そして、第2回ではモーツァルト「プロイセン王第3番」にベートーヴェン第13番、武満徹「ランドスケープⅠ」と、6つの個性的な弦楽四重奏曲を披露。「音楽によって、私たちと聴衆、作曲家が親密になるのが大きな喜び」。メンバーは熱く語る。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年4月号から)
第1回 6/10(土)、第2回 6/17(土)各日14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net/