“レジェンド”の功績を称えて
彼女こそが、マリンバ界の“レジェンド”だ。独創的な奏法を次々と編み出す一方、数多くの作曲家に新作を委嘱、さらには、自身の手になるオリジナル作品も発表し、世界60ヵ国で演奏活動を展開、マリンバに新たな地平をもたらした安倍圭子。マリンバと共に歩んだ70年の道のりを辿る記念コンサートが開かれる。
ステージには、主役の安倍はもちろん、世界でも珍しい“弾き語り”を実践する実娘の木村恭子、安倍の薫陶を受けた臼杵美智代や伊勢美香ら9人のマリンビストと3人のパーカッショニストが集結。ソロのための「古代からの手紙」(2000)に始まり、2台のマリンバのための「山をわたる風の詩Ⅱ」(1997)、マリンバ・アンサンブルと2人の打楽器奏者のための「ザ・ウェーブ インプレッションズⅡ」(2008)まで、安倍が作・編曲を手掛けた、彩り豊かな10作品が披露される。
「マリンバと歩む道こそ、自分の天職」。そう言い切る世界的アーティストの軌跡を、その作品と演奏で体感できる、貴重な機会となろう。
文:笹田和人
(ぶらあぼ 2017年3月号から)
3/24(金)19:00 いずみホール
問:大阪アートエージェンシー06-6459-9612
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