〈歌曲の森〉〜詩と音楽 Gedichte und Musik〜第20篇 フェルッチョ・フルラネット(バス)

男のロマンを究極の至芸で味わう!

©Igor Saharov
©Igor Saharov
 世界のトップ歌手が歌うロシア歌曲を、じっくり聴いたことがあるだろうか? ロシアといえばバス、バスといえばフルラネットだ。このイタリアの歴史的名歌手が、待望の日本初リサイタルを行う。しかもトッパンホールの〈歌曲の森〉20回目で初の全編ロシア歌曲。見逃せないのは言うまでもない。彼はカラヤン指揮の《ドン・カルロ》のフィリッポ2世役で名声を築き、大看板の当役やドン・ジョヴァンニ等を、ショルティ、アバド等の巨匠が指揮する世界の主要歌劇場で歌ってきた。また一方でロシアものを十八番とし、ボリショイ、マリインスキーの両劇場で《ボリス・ゴドゥノフ》の題名役を歌った西側唯一の歌手でもある。今回はラフマニノフ&ムソルグスキーの名作で、その深い声と圧倒的な表現力を堪能させてくれる。中でも、近年ゲルギエフと録音したムソルグスキーの傑作歌曲集「死の歌と踊り」は、究極の歌唱となること必至。今なおスカラ座などでリサイタルを行う世界国宝級の歌を、400席の空間で味わう…かくも贅沢な“大人のロマン”は他にない!
文:柴田克彦
(ぶらあぼ 2016年9月号から)

10/7(金)19:00 トッパンホール
問:トッパンホールチケットセンター03-5840-2222
http://www.toppanhall.com