サクソフォンで誘う時空を超えた音楽の旅
音楽ライター・山野雄大のナビゲートも好評な、第一生命ホールの人気企画『雄大と行く 昼の音楽さんぽ』。平日の午前中から休憩なしで行われる約90分の公演なので、一流演奏家の名演を楽しんだ後の午後を、思い思いに過ごせるのも嬉しい。第7回目となる10月の公演には、世界的サックス奏者の須川展也が登場。「サクソフォンの明日へ」と題した公演で、30年以上にわたってクラシックやジャズなどの分野で多彩に活躍している彼ならではのプログラムになっている。例えば、J.S.バッハやマルチェッロのようなバロックから、ピアソラや吉松隆といった現代もの。そして、須川がジャズの巨匠チック・コリアに委嘱した新作ソナタの世界初演まで、この楽器の魅力を存分に楽しめる。また、須川は今回、上記のバロック2曲をソプラノ・サックスで、ほかの曲をアルト・サックスで吹き分ける。楽器の音色や機能性の聴き比べができるのも大きな魅力と言えるだろう。
文:渡辺謙太郎
(ぶらあぼ 2016年9月号から)
10/15(土)11:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
http://www.triton-arts.net