挑み続ける俊英の冴え渡るピアニズム
そんな田村が今、向き合おうと選んだプログラムはベートーヴェンとショパン。前半のベートーヴェンは「悲愴」と「ワルトシュタイン」という同主調(ハ短調とハ長調)のソナタだ。暗から明へという物語を意図したという。後半のショパンは、4つのスケルツォを全曲披露する。第3番と第4番は、田村にとって初挑戦の曲目だ。迷い、挑み、エネルギーを放つ田村のピアノが冴え渡るステージとなりそうだ。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ 2016年8月号から)
9/11(日)15:00 彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
問:彩の国さいたま芸術劇場0570-064-939
http://www.saf.or.jp/arthall