広島交響楽団が4月2日、都内で会見を開き、2017年4月から下野竜也が音楽総監督に就任すると発表した。
就任にあたり下野は「広島交響楽団は秋山和慶先生が大切に育ててこられた。初めてこの楽団の指揮台に立たせていただいたのは1999年4月。それから17年。先生とファンのみなさんで作り上げたこの財産を大切に、未来に繋げていきたい」との抱負を述べた。
2016年度が音楽監督として最後のシーズンとなる秋山和慶は17年4月から終身名誉指揮者に就任する。
また、フォルクハルト・シュトイデ(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスター)のミュージック・パートナー就任(16年4月から)もあわせて発表された。
シュトイデは13年、15年と広響の定期演奏会にコンサートマスターとして出演。全曲指揮者なしでベートーヴェンの交響曲第8番、第5番「運命」ほかを披露し話題をさらった。
今回のミュージック・パートナー就任に際しシュトイデは次のようなメッセージを寄せている。
「このたびの就任を大変光栄に思います。これまで様々なオーケストラと共演しましたが、どのオーケストラにも異なる心と個性があります。広響の心は、力強い音色、エネルギッシュな演奏、そしてメンバーの誠実で互いを敬う気持ちにあると思います。私にその心を開いてくださったことをうれしく思っております」
シュトイデが出演した第354回定期演奏会の様子は一部YouTubeの「広響チャンネル」で視聴できるが、そのときのライブ録音が6月25日、ナミ・レコードからCDリリースされる。
【CD】
広響ミュージック・パートナー就任記念 <運命>
モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
フォルクハルト・シュトイデ
広島交響楽団
※全楽曲 指揮者無しでの演奏
2015年11月10日 広島文化学園HGBホール/ライヴ録音
ナミ・レコード
WWCC-7814
【公演情報】
第361回定期演奏会《ウィーン・フィル、コンサートマスター シュトイデ 深淵なる「未完成」》
2016年6月10日(金)18:45 広島文化学園HBGホール
ヴァイオリンソロ&コンサートマスター:フォルクハルト・シュトイデ
●曲目:
シューベルト:イタリア風序曲第2番ハ長調 D.591
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 Op.26
シューベルト:交響曲第7番ロ短調 D.759「未完成」
なお、広響では国際平和文化都市「広島」のオーケストラとして世界に音楽文化と平和のメッセージを発信する5ヵ年計画「“広島交響楽団 MUSIC FOR PEACE コンサート” ー日本・ポーランド プロジェクト 2016-2020」にも取り組む。16年度はショパン国際ピアノ・コンクールで第2位に入賞したシャルル・リシャール=アムランを迎え、ショパンの協奏曲第2番とベートーヴェンの交響曲第5番ほかを演奏する(2017.2/16)。
広島交響楽団
http://hirokyo.or.jp