假屋崎省吾と聴く 児玉麻里 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ選集Ⅰ

 ピアノ愛好家として知られる華道家の假屋崎省吾をトークゲストに迎え、ピアニストの児玉麻里が、ベートーヴェンのソナタを弾くコンサートシリーズがスタート。32曲のソナタから毎年3曲ずつを選りすぐり、全3回にわたって開催する。
 児玉は2年前、11年間をかけて取り組んだベートーヴェンのソナタ全集を完成させ、また夫のケント・ナガノとの共演によるピアノ協奏曲全集もリリースした。長らくベートーヴェンに向き合い続ける彼女がシリーズ初回の演目に選んだのは、「ワルトシュタイン」「月光」「熱情」だ。人気の高い有名曲を、正統的なアプローチとともに生き生きとした新鮮な表現で届けてくれるだろう。
 大阪に生まれ、6歳からヨーロッパで育った児玉は、現在もパリ在住。假屋崎とは、妹のピアニスト児玉桃を通じて知り合い、今ではパリの児玉宅で一緒に年越しをするほどの仲なのだそう。ピアノ演奏の腕前もかなりのものである假屋崎と、どんなトークを繰り広げるのかも楽しみ。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年6月号から)

7/1(金)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 
http://www.triton-arts.net