伊藤寛隆(クラリネット) マックス・レーガー クラリネット作品 全曲演奏会

レーガー独特の美学と滋味

©山口 敦

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 ドイツ近代の作曲家マックス・レーガーと言えば、巨大な管弦楽曲やオルガン曲のイメージが強いが、室内楽にも魅力的な作品を残している。中でも、ブラームスのソナタにインスピレーションを得て手掛けたと言う、クラリネットのための作品は、そのブラームスの雰囲気もそこはかと感じさせつつ、レーガー独特の美学と滋味に彩られ、高く評価する向きは多い。その全容と魅力を明らかにするのが、日本フィルハーモニー交響楽団の首席クラリネット奏者を務め、ソリストとしても数々の檜舞台を経験してきた名手・伊藤寛隆のリサイタル。公演当日は、作曲者の没後100年の命日にあたる。まずは、ピアノの小池亜季との共演で、27歳のレーガーが続けて作曲した変イ長調と嬰ヘ短調、さらに9年後に手掛けた変ロ長調、3曲のクラリネット・ソナタを披露。そして、ヴァイオリンの印田千裕と竹内弦、ヴィオラ横畠俊介、チェロ印田陽介による弦楽四重奏団を交え、レーガーにとって最後の作品となったクラリネット五重奏曲を演奏する。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年4月号から)

5/11(水)19:00 東京文化会館(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
http://www.proarte.co.jp

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