久元祐子 モーツァルト・ソナタ全曲演奏会 vol.1

初期ピアノ・ソナタでの“天才の息吹”

©酒寄克夫

©酒寄克夫

 モーツァルトのピアノ・ソナタ全集第4弾をCDリリース(コジマ録音)したばかりの久元祐子が、いよいよ演奏会シリーズとしてもプロジェクトを開始する。6回にわたり開催される予定のツィクルス第1回はモーツァルト最初期のソナタ、つまり19歳の時にミュンヘンで完成させた6曲セットから、第3〜6番を取り上げる。この時期のモーツァルトのソナタは装飾的で表情豊かな魅力を放つが、彼に大きな影響を与えたと言われるのはヨハン・クリスティアン・バッハ(J.S.バッハの末息子で「ロンドンのバッハ」とも称される)である。この演奏会の聴きどころは、なんといってもモーツァルトのソナタと併せてそのJ.C.バッハのソナタ(op.5-2,op.5-3)も取り上げられるところだろう。バロックから盛期古典派への過渡期の中で、いかにしてモーツァルトの瑞々しいソナタが誕生したのか。あらゆる時代の鍵盤楽器とその奏法に通じた久元が、その源を鮮やかな音色で物語ってくれることだろう。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年1月号から)

2016.1/17(日)14:00
サントリーホール ブルーローズ(小)
問:プロアルテムジケ03-3943-6677 
http://www.proarte.co.jp