初詣の後は落語とオーケストラを愉しんで
年明けの1月4日、曳舟文化センターでの新日本フィルのニューイヤー・コンサートは、下町・墨田らしい和テイストのおもてなし。なんとシンフォニー・オーケストラと本格落語の組み合わせというユニークな発想による、間違いなく日本だけのオリジナルの公演だ。
笑う門には福来たる。公演前半の特設の高座に上がるのは柳家海舟(やなぎやかいしゅう)。不惑を過ぎてプロを志し、2015年3月に昭和以降の最高齢記録57歳で真打に昇進したという異色の噺家だ。演目はあえて未発表とのこと。当日をお楽しみに!
そして後半のオーケストラ・プログラムは、《こうもり》序曲や「春の声」「美しく青きドナウ」などニューイヤー定番のJ.シュトラウスⅡはもちろん、《カヴァレリア・ルスティカーナ》より「間奏曲」、「タイスの瞑想曲」などおなじみの名曲で年の始めを彩る。指揮はブルガリア生まれのヨルダン・カムツァロフ。ベルリンで学び、ハイデルベルク歌劇場、同フィルハーモニーの首席客演指揮者を務める新鋭。人気ソプラノの市原愛が可憐で美しい声と容姿で華を添えてくれるのも、なんとも楽しみ。
なお新日本フィルは、前日の1月3日にも、本拠地・すみだトリフォニーホールで同団恒例のニューイヤー・コンサートを開催する。こちらは落語なしで、同じ指揮者・出演者で4日の演奏曲+αのプログラム。曳舟も錦糸町も、浅草寺を筆頭に界隈には人気初詣スポットが多数。家族と友人と、ぜひ大勢で賑やかに訪れたい。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年1月号から)
2016.1/4(月)14:00 曳舟文化センター・劇場ホール
問:トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212
http://www.triphony.com
新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会
ニューイヤー・コンサート2016 一年の計はお正月にあり!
2016.1/3(日)14:00 すみだトリフォニーホール
問:新日本フィル・チケットボックス03-5610-3815
http://www.njp.or.jp