ローラン・カバッソ(ピアノ)

フランスの名匠が紡ぎ出す深淵な世界

©Julien Mignon

©Julien Mignon

 ベルベットを思わせる高貴な輝きを放つ音色で、聴衆を魅了するフランスの実力派ピアニスト、ローラン・カバッソ。パリ国立高等音楽院に学び、クララ・ハスキルはじめ数々の国際コンクールで入賞、その繊細な指遣いは、「カバッソ・タッチ」の異名をとる。2015年初夏、フランスの音楽誌『CLASSICA』がベートーヴェン「ディアベリ変奏曲」の古今の録音を対象に、批評家に対して「どの演奏が気に入ったか」を選ばせた“ブラインド・テスト”を実施。すると、カバッソの11年の録音が、数ある“名演”を抑えて、第1位を獲得したという。今回は、その「ディアベリ変奏曲」を軸に、ドビュッシー「映像 第1集」「喜びの島」やラヴェル「鏡」からの抜粋など、得意のフランス作品を配した魅力的なプログラムを披露する。しかも、「映画を観に行くようにコンサートへ足を運んでほしい」とのカバッソ自身の熱い思いに企画者が賛同し、異例の低料金が実現。さらに、この公演に先立ち、世田谷美術館でも、シューマンやドビュッシーを聴かせるリサイタル『森の情景』(1/17)(プレトークにフランス文学者の堀江敏幸が出演)も開く。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年1月号から)

『ディアベリ変奏曲&フランス音楽傑作選』
2016.1/19(火)19:00 JTアートホール アフィニス
『森の情景』
2016.1/17(日)15:30 世田谷美術館 講堂
問:ミストラル070-4010-5552
http://www.nemo2sha.com