すみだトリフォニーホール パイプオルガン・クリスマス・コンサート 2015

2つの“神の楽器”が織りなす特別なクリスマス

 すみだトリフォニーホールのオルガンは、古都ドレスデンで200年を超える伝統を持つ名門イェームリッヒ社製。その美しい響きがホール全体に降りそそぐクリスマス・コンサートが今年も開催される。今回はハープとオルガンとの共演も楽しめるのがうれしい。
 パイプオルガンは、オルガン席で後ろ向きで弾くため、奏者の様子が客席にダイレクトには伝わりづらいもの。しかしこのコンサートではステージ上にスクリーンを設置して、3段鍵盤を弾きこなす手元や足鍵盤のダイナミックな操作を映し出してくれるので、圧巻の演奏風景が楽しめる。ドイツとフランスで学んだ山本真希は、現在最も活躍しているオルガニストの一人で、新潟市民芸術文化会館・りゅーとぴあの専属オルガニストも務めている。その新潟出身で、今年ドイツ留学を終えて国内での活動を本格始動した注目のハーピストが山宮るり子。名手グザヴィエ・ドゥ・メストレの愛弟子だ。教会の祈りと切り離せないオルガンと、古代の神々も奏でたハープ。2つの“神の楽器”が織りなす特別なクリスマスを。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年12月号から)

12/19(土)16:00 すみだトリフォニーホール
問:トリフォニーホールチケットセンター03-5608-1212
https://www.triphony.com