新居由佳梨 ラヴェル ピアノシリーズ(最終回) Vol.3 プリズムを求めて

シリーズのラストは連弾も交えて華やかに

©ミューズエンターテインメント

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 ソロ、室内楽、教育など、多岐にわたって活躍中のピアニスト・新居由佳梨。彼女が最も敬愛する作曲家ラヴェルをテーマにしたピアノシリーズが11月に開催される「Vol.3」で最終回を迎える。
 前半は2013年リリースのラヴェル名曲集『透明な風』の収録曲が中心。「前奏曲」や「水の戯れ」などを、彼女の持ち味である清冽かつ構築性の高いピアニズムで紡ぎ上げる。後半は当シリーズ初の連弾。共演は新居の東京芸大時代の先輩で、スイス留学中は同じ師(ドミニク・メルレ)にも学んだ橘高(きつたか)昌男だ。「マ・メール・ロワ」「スペイン狂詩曲」という色彩豊かな傑作をとりあげる。この両曲は作曲者の性格やルーツにも深い関わりがある。前者は子供好きのラヴェルが友人の2人の子供に捧げ、後者はスペイン系バスク人の母親が彼の幼少期に歌っていた民謡から強い影響を受けているのだ。まさに当公演のテーマ「プリズムを求めて」にふさわしいプログラム。透明で多様な輝きを放つ演奏が期待される。
文:渡辺謙太郎
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年11月号から)

11/11(水)19:00 王子ホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
http://www.proarte.co.jp