【CD】Beyond Romanticism/パク・ジンス&ウ・ヨンギ

自国やドイツ等で学んだ韓国の新星二人の日本デビューとなる東欧のヴァイオリン作品集。2つの二重奏曲は、緻密かつ情熱的なパクのヴァイオリンに、ウの雄弁なピアノが対等に絡むといった風情で進行する。その典型例といえる第1楽章、伸びやかにして繊細な第2楽章、極めてダイナミックな第3楽章、緊迫感と抒情が相半ばする変幻自在の第4楽章と続くヤナーチェクのソナタは、とりわけ印象的。パクの迫真的な表現力と優れた技術力を明示するバルトークの無伴奏ソナタも聴き応え十分だ。韓国(いやアジア)の弦楽器奏者のレベルの高さを実感させられる1枚。

文:柴田克彦

(ぶらあぼ2026年10月号より)

【information】
CD『Beyond Romanticism/パク・ジンス&ウ・ヨンギ』

ドヴォルザーク:4つのロマンティックな小品/ヤナーチェク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ/バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 

パク・ジンス(ヴァイオリン)
ウ・ヨンギ(ピアノ)

ナミ・レコード
WWCC-8052 ¥3300(税込)


柴田克彦 Katsuhiko Shibata

福岡県生まれ。音楽マネージメント勤務を経て、フリーの音楽ライター・評論家&編集者となる。雑誌、コンサート・プログラム、Web、宣伝媒体、CDブックレットへの、取材・紹介記事や曲目解説等の寄稿、プログラム等の編集業務を行うほか、講演や講座も受け持つなど、幅広く活動中。著書に『山本直純と小澤征爾』(朝日新書)、 『1曲1分でわかる! 吹奏楽編曲されているクラシック名曲集』(音楽之友社)。