［PR］
アメリカ・テキサス州のフォートワースで、現地時間5月21日に開幕した第17回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールは、3日間にわたる予選ラウンドに28名のピアニストが出場（2名は棄権）。審査終了後、1時間あまりの協議を経て、ポール・ルイス審査員長からクオーターファイナルに進出する18名が発表された。リスト「ダンテを読んで」ほかで渾身の演奏を聴かせた重森光太郎、また同じくリストの「ノルマの回想」やバッハ＝ブゾーニ作品でも強い印象を残した山﨑亮汰は、惜しくも通過はならなかった。
◎クオーターファイナル進出者（18名） （年齢は2025年5月21日現在）
Piotr Alexewicz（ポーランド）25
Jonas Aumiller（ドイツ）26
Alice Burla（カナダ）28
Yangrui Cai（中国）24
Elia Cecino（イタリア）23
Yanjun Chen（中国）23
Shangru Du（中国） 27
Carter Johnson（カナダ/アメリカ）28
Xiaofu Ju（中国）25 →棄権
Mikhail Kambarov（ロシア）24
David Khrikuli（ジョージア）24
Philipp Lynov（ロシア）26
Jonathan Mamora（アメリカ）30
Evren Ozel（アメリカ）26
Chaeyoung Park（韓国）27
Aristo Sham（香港/中国）29
Vitaly Starikov（イスラエル/ロシア）30
Angel Stanislav Wang（アメリカ）22
それぞれ40分のリサイタル形式で行われたが、スクリーニング・オーディションを通過した出場者たちのステージはいずれも非常にハイレベル。ガブリエラ・モンテーロによる新作課題は、コンテスタントによってテンポの選択やリズムの強調の仕方、細部のニュアンスにおいても、さまざまな解釈がみられたのが印象的だった。この作品を除き、プログラムは自由選択。それぞれのピアニストの個性あふれるプログラミングにも注目が集まった。華やかな技巧を聴かせる作品が多い中にも、バッハのパルティータ第5番全曲で洗練された演奏を聴かせたEvren Ozel（アメリカ）のように、古典にかなりの時間を費やしたコンテスタントも。中国のXiaofu Juは、コンクールでは聴く機会の少ないヤナーチェクのソナタ「1905年10月1日」で独自の世界観をみせた。日本国内の主要コンクールでの活躍で日本のファンにもおなじみのヨナス・アウミラー（ドイツ）、フィリップ・リノフ（ロシア）も揃ってクオーターファイナル進出を果たした。
クオーターファイナルの審査は、現地時間24日、25日の2日間。予選と同じく各40分のステージで、プログラムは自由。審査終了後に、セミファイナルに進む12名が発表される。
文：編集部
5/25（日）日本時間
Quarterfinal Recital 1
4:35 – Shangru Du（中国）27
5:20 – Xiaofu Ju（中国）25 →棄権
20-minute intermission
6:20 – Carter Johnson（カナダ/アメリカ）28
7:05 – David Khrikuli（ジョージア）24
Quarterfinal Recital 2
9:35 – Aristo Sham（香港/中国）29
10:20 – Angel Stanislav Wang（アメリカ）22
20-minute intermission
11:20 – Philipp Lynov（ロシア）26
5/26（月）日本時間
Quarterfinal Recital 3
0:05 – Jonas Aumiller（ドイツ）26
0:50 – Mikhail Kambarov（ロシア）24
20-minute intermission
1:50 – Piotr Alexewicz（ポーランド）25
2:35 – Alice Burla（カナダ）28
Quarterfinal Recital 4
4:35 – Yanjun Chen（中国）23
5:20 – Jonathan Mamora（アメリカ）30
20-minute intermission
6:20 – Evren Ozel（アメリカ）26
7:05 – Chaeyoung Park（韓国）27
Quarterfinal Recital 5
9:35 – Elia Cecino（イタリア）23
10:20 – Yangrui Cai（中国）24
20-minute intermission
11:20 – Vitaly Starikov（イスラエル/ロシア）30
第17回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール
SEVENTEENTH VAN CLIBURN INTERNATIONAL PIANO COMPETITION
◎PRELIMINARY ROUND（28名） 2025.5/21（水）〜5/23（金）
40分のリサイタル（ガブリエラ・モンテーロによるコンクール委嘱作品を含む）
◎QUARTERFINAL ROUND（18名） 5/24（土）〜5/25（日）
40分のリサイタル
◎SEMIFINAL ROUND（12名） 5/28（水）〜6/1（日）
60分のリサイタルとモーツァルトの協奏曲（共演：カルロス・ミゲル・プリエート指揮フォートワース交響楽団）
◎FINAL ROUND（6名） 6/3（火）〜6/7（土）
2曲の協奏曲（共演：マリン・オルソップ指揮フォートワース交響楽団）
https://cliburn.org/2025-competition/
ebravo.jp