二胡と中国琵琶が奏でる古今東西の名曲たち

左:趙 磊
右:湯 暁風

 趙磊(ツァオ・レイ)は上海民族楽器コンクール優勝をはじめ、数多くの受賞歴をもち、中国で最も注目を集めている二胡奏者の一人である。“二胡は二弦の楽器だが、可能性は「無限」である”という信念のもと、クラシック音楽やジャズ、タップダンスに雅楽など、ジャンルを超えて様々なアーティストと共演を重ねてきた。今回の公演には、昨年の共演が話題を呼んだ琵琶奏者の湯暁風(タン・シャオフォン)、そしてピアニストの入谷早紀を迎える。

 京都と東京の2公演が決定しており、当日は「天山風情」や「平沙落雁」といった二胡と琵琶における重要曲のほか、モンティの「チャールダーシュ」などの超絶技巧を味わえる作品、今回のアンサンブルだからこその特別な響きによる映画音楽なども披露される予定。「東洋のヴァイオリン」とも評される艶やかさが魅力の二胡、郷愁を誘い、多彩な音響効果も生み出す琵琶の音色を存分に味わえるコンサートとなりそうだ。

文:長井進之介
(ぶらあぼ2025年5月号より)

二胡と琵琶の饗宴
2025.5/30(金)19:00 京都/青山音楽記念館バロックザール
6/1(日)19:00 東京/ムジカーザ
問:日本楽友協会03-6277-8559
https://www.jmassoc.info