今年の「岩城宏之音楽賞」にメゾ・ソプラノの鳥木弥生(とりきやよい)が選ばれた。6月9日(火)、石川県音楽文化振興事業団が発表した。
「岩城宏之音楽賞」は、故・岩城宏之氏(オーケストラ・アンサンブル金沢永久名誉監督)の遺志を受け2007年に創設され、北陸にゆかりのある実力ある音楽家に贈られる。受賞者は、今年9月5日(土)に行われる「岩城宏之メモリアル・コンサート」(井上道義指揮)にソリストとして出演。公演の冒頭に音楽賞と副賞が授与される。
鳥木弥生は、石川県出身。武蔵野音楽大学卒業。2000年渡伊、イタリアのフィレンツェにて故フェドラ・バルビエリ氏に師事。07年より平成19年度文化庁新進芸術家海外留学制度研修生として1年間フランスに留学、パリのエコール・ノルマル音楽院のディプロマで最高位取得。99年第8回フェスティヴァル・リリック(スペイン)で女声第1位。同年第1回エレナ・オブラスツォワ国際コンクール外国人最優秀賞受賞によりノセダ指揮/キーロフ歌劇場管弦楽団と共演。00年第6回G.B.ヴェッルーティ国際コンクール第3位、03年第9回リッカルド・ザンドナイ国際コンクールでザンドナイ賞受賞。02年フィレンツェ歌劇場公演《ジャンニ・スキッキ》のツィータに出演し、イタリアでオペラ・デビュー。国内では03年ラヴォーチェ公演《ノルマ》のクロティルデでデビューし、以降国内外の数々のオペラに出演し好演を重ねる。現在、藤原歌劇団団員。
2015年の主な活動として、第58回NHKニューイヤーオペラコンサート(1月)、藤原歌劇団《ラ・トラヴィアータ》のフローラ(4月)、ヤマハホール銀座オペラ《蝶々夫人》のスズキ(5月)、劇団東京イボンヌ《俺の兄貴はブラームス》での特別ゲスト(6月)が挙げられるほか、今後は、藤原歌劇団共同制作公演 オペラ《ランスへの旅》メリベーア侯爵夫人(7月)、オペラ《滝の白糸》公演(再演・11月)、藤原歌劇団《仮面舞踏会》ウルリカ等に出演を予定している。
■2015年度「岩城宏之音楽賞」
●審査員
木村かをり(ピアニスト・故岩城宏之夫人)
池辺晋一郎(石川県立音楽堂洋楽監督)
井上道義(オーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督)
●応募資格
北陸三県(富山・福井・石川)に縁があり音楽活動が顕著かつ現在演奏活動を行っているもの(北陸三県の文化・音楽財団による推薦制)
●授賞式ならびに披露演奏
岩城宏之メモリアル・コンサート
2015年9月5日(土)14:00 石川県立音楽堂コンサートホール
指揮:井上道義
メゾ・ソプラノ:鳥木弥生(2015年度岩城宏之音楽賞受賞者)
ヴァイオリン:アビゲイル・ヤング
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢
曲目
武満徹:ノスタルジア-アンドレイ・タルコフスキーの追憶に(1987)
モーツァルト:交響曲第32番ト長調K.318
モーツァルト:交響曲第31番ニ長調K.297(300a)「パリ」
ほか
チケット
S¥5,000 A¥4,000 B¥3,000
(6月13日(土)発売 問:石川県立音楽堂チケットボックス 076-232-8632 http://www.ongakudo.jp/ )