※お詫びと訂正※アレクサンドル・ラザレフ(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団

20世紀のロシア音楽の傑作を集めて

【お詫びと訂正】
ぶらあぼ2015年5/18発行 2015年6月号「Pick Up」38ページに掲載しました
『アレクサンドル・ラザレフ(指揮) 日本フィルハーモニー交響楽団』の記事で、
6月7日(日)公演の会場名に誤りがございました。

誤:6/7(日)14:30 サントリーホール
正:6/7(日)14:30 東京オペラシティコンサートホール

お詫びして訂正いたします。


 2008年秋から日本フィルの首席指揮者として、お国もののロシア音楽で熱演をきかせてくれるアレクサンドル・ラザレフ。進行中の『ラザレフが刻むロシアの魂』シリーズでは、ショスタコーヴィチの交響曲が取りあげられている。昨年10月の第4番、今年3月の第11番「1905年」では、長時間ゆるむことのない集中と緊張を保って、作曲家の苦渋と葛藤を描きだし、素晴らしい成果をあげた。その指揮に応えた楽員も見事で、コンビの充実が実感できるものだった。6月の東京定期で予定されている交響曲第8番も傑作だけに大いに期待できるが、それに先立って横浜と東京で行なわれる演奏会では、同じ20世紀のロシア音楽の違った一面を愉しむことができる。
 組曲「馬あぶ」は、ショスタコーヴィチが書いた映画音楽の組曲。19世紀半ば、イタリアでの独立闘争の英雄を主人公にした劇映画で、わかりやすく軽快で美しい、作曲家が交響曲とは別の顔を見せた音楽だ。ヴァイオリンが甘美な旋律を奏でる〈ロマンス〉がききもの。続くラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」は、パガニーニの「カプリース第24番」の有名な旋律を用いた変奏曲。独奏ピアノは伊藤恵。息のあったスリリングな共演に期待したい。
 後半に置かれたストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲(1945年版)は、バレエ・リュスのパリ公演のために書かれたバレエ音楽の組曲。豪華な色彩感、幻想的でエキゾチックな旋律美を、オーケストラのパワー全開で聴かせてくれるだろう。

第308回 横浜定期演奏会
6/6(土)18:00 横浜みなとみらいホール
特別演奏会
6/7(日)14:30 東京オペラシティコンサートホール
問 日本フィル・サービスセンター03-5378-5911 
http://www.japanphil.or.jp