加藤訓子のソロリサイタルも
アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで2025年2月から4月にかけて開催される「アブダビ・フェスティバル Abu Dhabi Festival」のラインナップ詳細が12月19日に発表され、佐渡裕指揮の新日本フィル、そしてソリストとして反田恭平(ピアノ)が出演することが明らかになった。佐渡と同楽団のコンビでの海外公演は、これが初となる。
同音楽祭は2004年に始まった、中東地域最大規模のアートとクラシック音楽の祭典。「Abu Dhabi – A World of Harmony」をテーマに、アブダビ音楽芸術財団(ADMAF)が主催する。毎年、世界各国からさまざまな音楽家を招聘しているが、22回目となる今年はテーマ国が「日本」。新日本フィルが開幕を飾ることとなった。同楽団以外にも、パーカッショニストとして世界的に活躍する加藤訓子や、和太鼓芸能集団「鼓童」の公演も予定されている。
エミレーツパレスホールでの新日本フィルの2公演、1日目(2/7)は、テノールのジョナサン・テテルマンがプッチーニのオペラアリアを歌い、反田はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番でソロを務める。そして、メインはドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」と、名曲揃いのプログラム。2日目(2/8)は、チャイコフスキーの交響曲第5番やピアノ協奏曲第1番(独奏:反田)に加え、生誕100年にあたる芥川也寸志の管弦楽作品から、最も演奏機会の多い「弦楽のためのトリプティーク」がプログラミングされた。
音楽祭には、ほかにもイム・ユンチャン(ピアノ)、アウグスティン・ハーデリヒ(ヴァイオリン)、ヤメン・サーディ(ヴァイオリン)、パブロ・フェランデス(チェロ)、キアン・ソルターニ(チェロ)、ハビエル・カマレナ(テノール)、ラベック姉妹(ピアノ)など錚々たる音楽家が参加する。UAEでは、副首相兼外務相の支援も受け、このたびUAEナショナル・オーケストラが設立され、現在メンバー募集が行われるなど、音楽文化の発展を後押ししようという機運が高まっている。そうしたなか、日本のアーティストたちがアブダビの音楽シーンにどのような足跡を残すのか、注目の出演となる。
【Information】
NEW JAPAN PHILHARMONIC ORCHESTRA
2025.2/7(金)20:00 エミレーツパレスホール
佐渡裕(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団
反田恭平(ピアノ) ジョナサン・テテルマン(テノール)
プッチーニ:歌劇『マノン・レスコー』より「何とすばらしい美人」(テノール:ジョナサン・テテルマン)
プッチーニ:歌劇『妖精ヴィッリ』より第一幕の前奏曲
プッチーニ:歌劇『妖精ヴィッリ』より「幸せに満ちたあの日々」(テノール:ジョナサン・テテルマン)
歌劇『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」(テノール:ジョナサン・テテルマン)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(ピアノ:反田恭平)
ドヴォルザーク:交響曲第9番 「新世界より」
NEW JAPAN PHILHARMONIC ORCHESTRA
2025.2/8(土)20:00 エミレーツパレスホール
佐渡裕(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団
反田恭平(ピアノ)
芥川也寸志:弦楽のためのトリプティーク
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番(ピアノ:反田恭平)
チャイコフスキー:交響曲第5番
KUNIKO KATO
2025.2/14(金)19:30 レッドシアター(ニューヨーク大学アブダビ校アートセンター)
KODO
2025.4/8(火)〜4/9(水)19:30 レッドシアター(ニューヨーク大学アブダビ校アートセンター)
Abu Dhabi Festival
https://www.abudhabifestival.ae