ミュージカル『タイタニック』

ロンドンで話題の新演出版

 豪華客船タイタニック号沈没事故を題材にした作品といえば、レオナルド・ディカプリオ主演の映画を真っ先に思い浮かべる人が多いだろう。舞台版ではモーリー・イェストンの楽曲によるミュージカルも評価が高い。これまでも東京で2度(2007年と09年)公演が行われているが、今回上演されるのはロンドンで大きな話題を読んだ新演出版だ。新演出版を手がけたトム・サザーランドは、「船の悲劇ではなく、実際にそこに生きた人々の物語である」と、登場人物の心理描写を掘り下げた。
 キャストはオーディションで決定。タイタニックの設計士・アンドリュース役には成長著しい加藤和樹が抜擢された。目の肥えたロンドンのシアターファンをも虜にした、イェストンの流麗な音楽にのせて綴られる、壮大かつ繊細、そして人間くさい群衆劇はぜひ見届けたいところ。初演、再演を観ている人は、新演出によって作品が新たな命を得る醍醐味を体感できるはずだ。
文:長谷川あや
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年2月号から)

3/14(土)〜3/29(日) Bunkamura シアターコクーン 
問:梅田芸術劇場(東京)0570-077-039
4/1(水)〜4/5(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
問:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ06-6377-3888 
http://titanic-musical.com