タンゴを超えた興奮の音世界
2012年、ピアソラ没後20年記念「ブエノスアイレスの四季」公演で圧倒的な成功を収めたパブロ・シーグレルが東京オペラシティに帰ってくる。
クラシック的な要素の強かった前回から一転、今回はスモール・コンボによるジャズ・テイスト満載のプログラム。『タンゴ・ジャズ・コネクション』と名付けられたその公演は、晩年のピアソラに即興の面で大きな影響を及ぼしたといわれるシーグレルの真価を見せつけるものとなるはずだ。とりわけ注目したいのが、世界的ジャズ・ヴァイオリニスト、レジーナ・カーターとのコラボ。これまでにもブランフォード・マルサリスやゲイリー・バートンといった大物と共演を重ねてきたシーグレルだが、なんといってもヴァイオリンはタンゴのスタンダード楽器。その伝統を継承しつつ、カーターならではのブルージーなフィーリングがシーグレルの音楽とどんな化学反応を起こすのか。
タンゴを超えた興奮の音世界を、ぜひ体感されたし。
文:藤本史昭
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年2月号から)
3/6(金)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
問 東京オペラシティチケットセンター03-5353-9999
http://www.operacity.jp