プロジェクトQ 第12章 若いクァルテット、シューベルトに挑戦する

いよいよシューベルトの世界に挑む


 若い弦楽四重奏団の発掘と育成を目的に、2001年から開催しているクァルテット振興運動『プロジェクトQ』。第12章となる今回は、シューベルトの弦楽四重奏曲のうち、6曲をテーマに。昨年11月からヴォーチェ弦楽四重奏団やゲヴァントハウス弦楽四重奏団、原田幸一郎(ヴァイオリン)ら名匠の薫陶を受けた6つの弦楽四重奏団が、本番のステージで真価を問う。
 同プロジェクトでは毎年、20歳前後のメンバーによる弦楽四重奏団を対象に、秋から世界の名手による公開レッスンを実施。年明けの試演を経て、2月の演奏会で成果を発表している。これまでベートーヴェン全曲をはじめ、バルトーク、モーツァルトなどをテーマに据えてきたが、シューベルトを取り上げるのは今回が初めて。
 演奏会は、2つのステージに分けて。第1のステージ(13:00)では、本プロジェクト受講をきっかけに結成された「クラルス弦楽四重奏団」が第4番、東京芸大卒業生により組織された「クァルテット・レオニス」が第9番、2012年に桐朋学園大学や桐朋女子高校音楽科の学生で結成された「アイリス弦楽四重奏団」が第13番「ロザムンデ」を取り上げる。
 そして、第2のステージ(18:00)では、桐朋女子高校音楽科(共学)在学生の男女4人によって構成される「シュエット弦楽四重奏団」が第10番、12年に桐朋学園大に在籍するメンバーで結成された「リュミエール・クァルテット」が第14番「死と乙女」、小澤国際室内楽アカデミー受講をきっかけに組織された「クァルテット奥志賀」が第15番を披露する。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年2月号から)

シューベルト弦楽四重奏曲演奏会① 2/7(土)13:00
シューベルト弦楽四重奏曲演奏会② 2/7(土)18:00
上野学園 石橋メモリアルホール
問:東京文化会館チケットサービス03-5685-0650 
http://www.tvumd.com