第433回 日経ミューズサロン カール=ハインツ・シュッツ(フルート)

“魔法の音色”を味わおう

 音楽好きなら、一度は彼の吹くフルートの音色を耳にした経験があるはず。名門ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務め、ウィーン・リング・アンサンブルなど数々の室内アンサンブルで、骨太かつ温かな美音を披露しているカール=ハインツ・シュッツ。待望だった東京での初リサイタルが、日経ミューズサロンで実現する。クラクフ国際はじめ数々の名門コンクールを制し、ソリストとして一線のオーケストラと共演を重ね、PMFなどで後進の指導にも力を注ぐ名手。ウィーンに学び、国際的な活躍を続けるピアノの村田千佳と共演するステージは、ハイドンの「ソナタハ長調op.74」で、幕開けを告げる。そして、シュッツ自身の編曲によるプロコフィエフ「ロメオとジュリエット」組曲を、ブラームスの「クラリネット・ソナタop.120」を原曲とするソナタ第1番と同第2番で挟み込むという、実に興味深いプログラム。世界中の耳を釘付けにしている、魔法の音色へ間近に触れてみたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年1月号から)

2015.2/4(水)18:30 日経ホール
問:日経ミューズサロン事務局03-3943-7066
http://www.nikkei-hall.com