クラシック・キャラバン2023 煌めくガラ・コンサート
古川展生 produce スーパー・チェロ・アンサンブル 〜イタリア音楽へ想いを馳せて〜

歌とチェロ、温もりに包まれる音の饗宴

 古川展生が精鋭を結集した「スーパー・チェロ・アンサンブル」。江口心一、大宮理人、小林幸太郎、佐山裕樹、森山涼介。9月の横浜公演はソプラノ市原愛、テノール中鉢聡をゲストに迎え、イタリア音楽特集。よく言われるように、人の声とチェロは音域が近い。歌との共演を発想した古川が思い浮かべたのが、プッチーニ《トスカ》の〈星は光りぬ〉の直前でカヴァラドッシのレチタティーヴォを彩る有名なチェロ四重奏だった。あの一連の美しい流れをぜひ!と、昨年の公演で中鉢とのコラボが実現した。通常のアリア・コンサートではなかなか演奏されない部分が聴けるのは、この編成ならでは。チェロ合奏が歌をサポートするのが基本形だろうが、やってみると、逆に中鉢の豊かな声がチェロを包み込んでくれるようにも感じたそう。今年は新たに市原も加わって華やかにスケール・アップ。オペラやカンツォーネの名曲、ロータやモリコーネの映画音楽など“イタリア”をたっぷり楽しめるプログラム。〈星は光りぬ〉は、もちろん今回も。

 「クラシック・キャラバン2023」の一環。コロナ禍を乗り越えようとクラシック関連団体が文化庁の助成のもと総力をあげて制作する、クラシックの美味しいところどりガラ・コンサートのキャラバンだ。それぞれ趣向を凝らした全国27公演。必ず日本人作品を入れるという仕掛けがちょっとしたスパイス。横浜では古川の代表曲でもある映画『おくりびと』(久石譲)が聴ける!
文:宮本 明
(ぶらあぼ2023年9月号より)

2023.9/14(木)19:00 横浜みなとみらいホール(小)
問:1002(イチマルマルニ)03-3264-0244 
https://www.1002.co.jp