天才の実像と芸術に迫る2日間
モーツァルトがウィーンで、かつて実際に暮らした住居としては唯一、当時の姿を色濃く残し、現在は博物館として運営されているモーツァルトハウス・ウィーン。そのモーツァルトハウスと読売新聞社の提携により、よみうり大手町ホールを舞台に、天才作曲家の実像と音楽に肉薄する4つのステージが開かれる。この幸福な2日間が、『モーツァルトハウス・ウィーン in ジャパン 2014』。
第一公演「モーツァルト名曲の世界」には、今回の企画の総合監督を務める中嶋彰子(ソプラノ)をはじめ、ニルス・ムース(ピアノ)ら名手が登場。歌劇《魔笛》からの有名なアリアや室内楽など、多彩に紡ぐ。そして、第二公演「モーツァルトとウィーンの調べ」の主役は、三浦文彰(ヴァイオリン)と菊池洋子(ピアノ)、瑞々しい2人の俊英。ヴァイオリン・ソナタ第25番などモーツァルトから、彼にとっての“未来”であるクライスラーの小品やベルクの作品まで幅広く聴かせる。第三公演は、「モーツァルトとフリーメーソンの謎」。日本モーツァルト協会理事長も務める作曲家の三枝成彰が、第一線の研究者ルドルフ・アンガーミュラー博士と共に、元ウィーン・フィル首席のペーター・シュミードル(クラリネット)らの名演を交えつつ、神秘集団が天才作曲家に与えたインスピレーションに迫る。さらに、最終の第四公演は「モーツァルト・アカデミー」と題したガラ。これまでの出演者が再び集結し、オペラの名アリアや室内楽の名旋律をたっぷりと披露してくれる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年10月号から)
11/1(土) 第一公演 13:00 第二公演 16:00
11/2(日) 第三公演 11:00 第四公演 15:00
よみうり大手町ホール
問:読売新聞東京本社文化事業部03-3216-8500
http://yomi.otemachi-hall.com