秋の高原にはショパンの憂愁がよく似合う
一日ごとにあっという間に秋が深まっていく八ヶ岳の10月。色とりどりに染まる高原にはショパンの憂愁がよく似合う。八ヶ岳高原音楽堂のサロンコンサートに人気ピアニスト仲道郁代によるオール・ショパン・プログラムが登場。「幻想即興曲」に始まり、「小犬のワルツ」や「別れの曲」等々、聴けば誰でもが知っている“超”の付く有名曲ばかりを集めた名曲プログラムだ。2010年のショパン生誕200年イヤーを機に、テレビ番組でゆかりの地を訪れたり、レッスン番組で初心者向けの講師を務めたり、解説書籍を出版したり、もちろんコンサートで頻繁に演奏したりと、近年の彼女はショパンにもかなりウェイトを置いて活動している。少女時代から彼女を聴き続けているファンも、以前とは異なる解釈のショパンを感じるのではないだろうか。黄昏から徐々に闇に包まれていく山の樹々を背景に、街の喧噪を逃れてうっとりと時間を過ごす贅沢なコンサートになるだろう。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年9月号から)
10/19(日)16:30 八ヶ岳高原音楽堂
問:八ヶ岳高原ロッジ0267-98-2131
http://www.yatsugatake.co.jp