音楽評論家を志す人々の中から、将来を期待される有能な者の活動を顕彰し、助成するための賞金を授与する「柴田南雄音楽評論賞」の第12回目の結果が発表された。「柴田南雄音楽評論賞」の該当者はなく、「奨励賞」として高野裕子が選ばれ、賞金として30万円が贈られた。選考委員は伊東信宏(音楽学、音楽評論)、梅津時比古(毎日新聞学芸部専門編集委員)ほか全5名。
高野裕子は1981年、京都府出身。京都市立芸術大学でピアノを学んだ後に、音楽学に転攻。現在は同大学院音楽研究科博士課程に在籍中。柿沼敏江に師事。選考の対象となったのは、第24回<東京の夏>音楽祭2008〜宮崎県諸塚村の戸下神楽(2008/7/21・草月ホール)、アンドレアス・シュタイアー フォルテピアノ・リサイタル(2008/11/11・大阪/ザ・フェニックスホール)についての演奏会評と、評論「音楽・身体・言葉」。