BATIK『落ち合っている』

デュエットで描く黒田育世の新たな世界

 黒田育世率いるダンスカンパニー・BATIKが、この秋東京芸術劇場を舞台に最新作『落ち合っている』を発表する。BATIKとしては2012年に上演し好評を博した『おたる鳥をよぶ準備』以来約2年ぶりの新作であり、ファン待望のステージとなりそうだ。
 構成・演出・振付は黒田育世。BATIKといえば女性のみのダンサー集団として知られるが、今回は黒田×BATIKダンサーのデュエットという新たな試みに挑む。黒田と対峙するダンサーは、連日BATIKのメンバーが日替わりで出演。黒田は劇中劇として『春の祭典』を踊り、ダンサーと一対一で濃密な世界をつくりあげてゆく。生々しく残酷なまでの”女性性”をもって、容赦なく暗部を抉り、心象風景を赤裸々に描き出す黒田の作品世界。集団から個と個へ凝縮を遂げたとき、そこに立ちあらわれるものとは…。共鳴、反発、融合、もしくはさらなる個か。黒田が突きつける深淵の行方に期待が高まる。
文:小野寺悦子
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年9月号から)

9/4(木)〜9/7(日) 東京芸術劇場 シアターイースト
問:ハイウッド03-3320-7217 
http://www.geigeki.jp

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