『 i f i(イフアイ)』の製作発表記者会見


 オリジナル・ダンスミュージカル『 i f i(イフアイ)』の製作発表が都内の劇場にて8月21日に行われた。”ダンスミュージカル” のサブタイトルにふさわしく、最初にステージに登場したのは、振付家・ダンサーのケント・モリ。かつて、マイケル・ジャクソンとマドンナがバックダンサーとして指名したのは有名な話。全身黒の革ジャンに身を包んだモリは、エネルギッシュなダンスを披露。独特な世界観を創り出した。続いて主役の蘭寿とむ、パク・ジョンミン、ジュリアン、そして黒川拓哉が力強い歌声で会場を盛り上げる。ダンスと歌で充分に期待が高まる舞台だが、このミュージカルはじつはそれだけではない。

 まずは、蘭寿とむの宝塚退団後の初舞台。この記念すべきステージの役どころが、”占い依存症の女”という新境地のキャラクター。”男役”を脱いだ蘭寿がどう演じるのか。
 そして、エンディングが2バージョンあるというこれまでにない斬新な設定。 タイトルの『i f i(イフアイ)』には、”If I〜”=もしもあのとき〜だったら、という意味が込められ2つの異なるエンディングが用意された。「A」と「B」バージョンがあるので2通り観たくなるというしかけだ。(注:大阪公演はBバージョンのみ)
 さらに驚かされるのが、キャストの多彩さである。元宝塚、歌手兼俳優、ミュージカルアクター、テノール歌手出身、芸術監督、ダンサーなど、各界からの優れたアーティストが集結する。振付家・ダンサーの参加は、ラスタ・トーマス、白河直子、辻本知彦、ケント・モリ、SHUN、TIM JACKSON、エイドリアン・カンターナ、ストーリーボードPなど、8名ものダンサーが舞台を彩る。そしてバックグラウンドも韓国、ロンドン、ニューヨークと、まさに百花繚乱。

 演出家の小林香は「これだけ違うジャンルの”多国籍軍”だから大変です」と笑顔で吐露しつつも、「バラバラなものを活かして、ひとつになること。違う個性を理解し、話を聞き、私自身も変わる」と、コミュニケーションの重要性を語る。
 コミュニケーションの大切さはキャストたちにも充分伝わっているようで、ジュリアンが「僕は本当はダンスは上手いんですが、今回は踊らなくてもいいと言われた」と冗談交じりに答えると、黒川は「僕もダンスは上手んですけど、今回は踊るなと言われました」と返し、モリは「本当は歌えるんですけど、今回は踊ってほしいと言われた」と結び、キャストたちの息はぴったり。
 蘭寿は「退団後のイメージは沸きませんでしたが、いまはこの舞台に強い手応えを感じています。伸び伸びとリラックスした状態で稽古に挑んでいます」とにっこり。記者会見中、始終笑顔を絶やさずチームワークの良さをみせたキャストたち。この団結力で充実した舞台を見せてくれること間違いないだろう。


『 i f i(イフアイ)』
演出/小林香
振付/ANJU ケント・モリ SHUN TIM JACKSON エイドリアン・カンターナ、
出演/蘭寿とむ パク・ジョンミン ジュリアン 黒川拓哉 白河直子 辻本知彦 ストーリーボードP ケント・モリ 他
9/5(金) 〜 9/21(日)青山劇場 ¥10800〜8800
問:梅田芸術劇場 0570-077-039
9/26(金) 〜9/28(日)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ ¥10800
問:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ06-6377-3888

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