アンサンブル・プラムス 第2回 東京定期演奏会

クラシックと昭和歌謡を室内楽で味わう

左より:山寺明子、日下譲二、岡田裕人、滝川裕美、宮澤さやか、渡邊田鶴野

 「アンサンブル・プラムス」は、ヴィオラの山寺明子が代表を務めるアンサンブル団体。山寺はウィーン・ザイフェルト弦楽四重奏団はじめウィーンの団体と共演を重ねており、そこで知己を得ていたウィーン・フィルのヴァイオリン奏者(当時)ギュンター・ザイフェルトの勧めで、2007年に弦楽四重奏団「プラムスカルテット」を結成。その後そこにピアノとフルートを加えたのが「アンサンブル・プラムス」で、より幅広く多様な音楽に対応できるようになった。メンバーは山寺のほか、フルート滝川裕美、ピアノ日下譲二、ヴァイオリン渡邊田鶴野と宮澤さやか、チェロ岡田裕人。

 東京と山梨での活動を軸として、東京都青梅市内の小学校・中学校への訪問演奏や、山梨県甲斐市のキングスウェルホールで毎月開催されている「キングスウェル・ランチタイムコンサート」、さらには「0歳からのクラシックコンサート 1時間の小さな演奏会」などへの出演を重ねて、未就学児から高齢者まで多くの人々に音楽の喜びを伝え続けている。

 同アンサンブルは3月に山梨での定期演奏会を実現、続いて8月には東京で定期を行う。前半はドヴォルザークのピアノ五重奏曲ほか、メロディックかつ本格的なクラシック作品を。そして後半は彼らならではのレパートリー、世代を問わない昭和歌謡の名旋律の数々で、「いい日旅立ち」「川の流れのように」「天城越え」などが予定されている。明るく、肩肘張らず、でも上質な演奏でメロディを楽しむ。音楽の原点に触れられる時間になりそうだ。
文:林昌英
(ぶらあぼ2022年8月号より)

2022.8/20(土)14:00 早稲田奉仕園 スコットホール【配信あり】
問:S-palette 03-6403-5605 
http://ensembleplums.com