仲道郁代 ベートーヴェンへの道
ベートーヴェン 鍵盤の宇宙 第5回「ベートーヴェンとシェイクスピア」

偉大な作家から紐解く楽聖の人生観

(c)Kiyotaka Saito

 「ベートーヴェンと偉大な魂との対話」をテーマとし、仲道郁代が2019年にスタートさせた全6回にわたるプロジェクト「仲道郁代 ベートーヴェンへの道 〜ベートーヴェン 鍵盤の宇宙」。異ジャンルの偉人とベートーヴェンを対比させることで、新しい角度からその音楽を見つめ直すという、知的好奇心を刺激するコンサートシリーズだ。公演では、仲道によるテーマに沿ったプログラムの演奏に加え、文筆家・文化芸術プロデューサーの浦久俊彦をナビゲーターに迎えたトークも行われる。

 第5回で取り上げるのは、イギリス・ルネサンスの時代を生きた劇作家・詩人のウィリアム・シェイクスピア。ベートーヴェンは彼の戯曲を愛読し、そのセリフを手帳に書き込んで人生訓としていたという。シェイクスピアから得るインスピレーションが、ベートーヴェンの人生観や創作活動にどんな影響を与えていたかを考えてゆくというのが、この回のテーマだ。

 演奏されるのは、ピアノ・ソナタ第10番、シェイクスピアの同名の戯曲に由来するという説もあるピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」、そしてベートーヴェンが晩年にたどり着いた境地が垣間見られる、ピアノ・ソナタ第31番。すでに幾度もピアノ・ソナタの全曲演奏に取り組み、一つひとつの音の意味を追究してきた仲道が、トークはもちろん、音そのものにより、この日の公演のテーマとメッセージを明確に伝えてくれるだろう。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ2022年6月号より)

2022.7/9(土)15:00 Hakuju Hall
問:Hakuju Hall チケットセンター03-5478-8700 
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