キーワードは“7”
日本を代表するチェリストの1人、上森祥平が並々ならぬ情熱を込めて取り組んでいる『J.S.バッハ無伴奏チェロ組曲全曲演奏会』。“チェリストの聖書”とも表現される6つの名曲に、古今の無伴奏作品を併せて、1日の間に開かれる2つのステージで一気に披露するユニークな試みは、途切れぬ集中力と高い音楽性で、聴衆を魅了し続けて来た。毎年行っている東京での演奏会は、今回で7回目に。「“7”はおのずから、神を思い起こさせる数字。そこで今年は、舞曲の集まりであるチェロ組曲を、神と人とを結ぶ天の御使いに見立て、それぞれに相応しい爽やかな小品と共にお送りします」と上森。第1部では第1、3、5番に、ブリテンの組曲第3番から「パッサカリア」やフェデレ「虹」など近現代の作品を添えて。そして、第2部では第2、4、6番に、シェンク、スマートらバロックの知られざる作曲家の佳品と現代の作品からビーミッシュ「利口な娘」を配した、自在な選曲で臨む。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年8月号から)
8/23(土) 第1部 15:00 第2部 18:00 浜離宮朝日ホール
問:ミリオンコンサート協会03-3501-5638
http://www.millionconcert.co.jp
他公演
8/3(日)カフェ・モンタージュ
問:075-744-1070