第12回 東京音楽コンクール

未来の巨匠たちを探そう


 新しい才能と出会うことができる、コンクールという場所。国内で開催されるものは、手軽に足を運んで自らの耳でその出会いを体験できる、貴重な機会だ。
 国内の実力派が集結することでおなじみの東京音楽コンクールが、今年も開催される。7月後半に行われる第1次予選(非公開)、第2次予選(公開)から約1ヵ月を空けて開催される本選は、オーケストラとの共演。4部門、一般公開で審査が行われる。金管部門(8/22)は川瀬賢太郎指揮・東京フィルハーモニー交響楽団、弦楽部門(8/23)は梅田俊明指揮・新日本フィルハーモニー交響楽団、声楽部門(8/24)は飯森範親指揮・東京交響楽団、そしてピアノ部門(8/26)は大井剛史指揮・日本フィルハーモニー交響楽団と共演する。若い演奏家たちが、各部門ひとつの一流オーケストラとどのような協奏を繰り広げるのか、聴き比べるのもおもしろい。聴衆賞も用意されているので、真剣に聴いて、輝く才能に一票を投じる楽しみもある。
 現在、東京文化会館が改修工事に伴い閉館中ということで、通常ここで開催されていた本選は、東京芸術劇場に会場を移す。来年1月に優勝者コンサートが行われるころには東京文化会館も再オープンしているというから、今回のコンクールでは、“芸術の殿堂”たる同ホールの舞台に立つことができるのは優勝者だけということになる。
 今回も、すばらしい逸材が現れることに期待したい。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年8月号から)

【第2次予選】7/28〜7/31 北とぴあつつじホール
【本選】金管部門 8/22(金)18:00 弦楽部門 8/23(土)17:30
    声楽部門 8/24(日)17:30 ピアノ部門 8/26(火)17:30 
    東京芸術劇場
問:東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650
  東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296
*コンクールの詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。 
http://www.t-bunka.jp