フェスタサマーミューザKAWASAKI 2014

10回目は10のプロ・オーケストラで!

ユベール・スダーン(指揮)東京交響楽団による昨年のオープニングコンサートの模様 (C)堀田正矩

ユベール・スダーン(指揮)東京交響楽団による昨年のオープニングコンサートの模様 (C)堀田正矩

エキサイティングな2週間

 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンと同様、2005年にその歴史がスタートし、今年で10回目を迎える真夏の音楽祭『フェスタサマーミューザ』。サイモン・ラトルやマリス・ヤンソンスなどにも愛され、首都圏の重要な音楽ホールとなったミューザ川崎シンフォニーホールをメイン会場として、今年も7月26日〜8月10日の約2週間、さまざまなオーケストラや音楽家たちが登場する。
 オープニングとフィナーレのコンサートには、今年も東響が登場する。特に、オープニングはこの3月で音楽監督を勇退したスダーンが指揮。『フェスタサマーミューザ』でもおなじみのマエストロだけに、感慨深いコンサートになるだろう(7/26)。フィナーレは現田茂夫が指揮台に上り、川崎の街を支えてきた「川と海」にまつわる曲を指揮する(8/10)。勇退といえば、都響のプリンシパル・コンダクターを今年の3月まで務めたエリアフ・インバルがカムバックし、ブルックナーの交響曲第7番を指揮するのも注目されるだろう(7/30)。
 首都圏で活動する10のプロ・オーケストラが連日出演し、同じホールで演奏を聴けるのがこの音楽祭の特徴。ベテラン指揮者もいれば、新鮮な才能をこのステージで発揮する若手音楽家も登場する。今回はこの4月に神奈川フィルの常任指揮者となった川瀬賢太郎が登場し、爽快な音楽を聴かせてくれるはずだ(8/4)。また読響を指揮するダレル・アンは、ブザンソンやトスカニーニほかの国際指揮者コンクールで優勝しているシンガポール生まれの俊英。新人音楽家に注目したい方であれば、今回の音楽祭で随一の注目株だろう(7/29)。若手ではないものの、札響の首席指揮者就任が報じられたベテラン・マエストロ、マックス・ポンマーと日本フィルの共演も心打たれるコンサートになる予感がする(8/7)。

東京ニューシティ管が初登場

 また、今年が音楽祭への初登場となる東京ニューシティ管は、意欲的なプログラムで定期演奏会を行ってきた存在感のあるオーケストラ。正指揮者の曽我大介が指揮台に立ち、幸田浩子や鈴木慶江らをゲストに招いてゴージャスなオペレッタやウィンナワルツを聴かせてくれる(8/8)。
 他のオーケストラは、この音楽祭でもおなじみの指揮者と登場。東京シティ・フィルを指揮する宮本文昭は、今シーズンで“指揮者引退”を宣言しているだけに『フェスタサマーミューザ』では最後の勇姿となるであろうし(7/27)、山下一史とN響による名曲プログラムも幅広いファンに喜ばれるはず(8/2)。息の合った宮川彬良と新日本フィルのコンビは、アイディア満載の編曲などで日曜日の午後を華やかに演出(8/3)。常にスリル満点の演奏を聴かせてくれるダン・エッティンガーと東京フィルは、マーラーの大曲をホールに響かせる(8/5)。
 その他、小川典子+松居直美+近藤岳という、ミューザ川崎ではおなじみの3人が出演する「鍵盤スペシャル」では、小川がオルガン演奏を披露するなど楽しい趣向がいろいろ(7/27)。またミューザ川崎を離れて、小田急線の新百合ヶ丘にある昭和音楽大学「テアトロ・ジーリオ・ショウワ」でも、川瀬賢太郎&神奈川フィル(3大協奏曲、8/3)、円光寺雅彦&東響(3大交響曲、8/9)の出張コンサートを開催。夏休みシーズンだけに、クラシックの超有名曲コンサートは喜ばれるだろう。
 もちろん例年の通り、ファミリー向け企画も満載の『フェスタサマーミューザ』。また川崎へと通う、暑い夏がやってくる。
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年7月号から)

7/26(土)〜8/10(日) ミューザ川崎シンフォニーホール
※8/3(日)、8/9(土) テアトロ・ジーリオ・ショウワ
問:ミューザ川崎シンフォニーホール 044-520-0200
http://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa