オーケストラ・アンサンブル金沢のアーティスティック・リーダーに広上淳一が就任

(C)Masaaki Tomitori

 オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)は、指揮者の広上淳一がアーティスティック・リーダーに就任することを発表した。現芸術監督のマルク・ミンコフスキは2022年7月末をもって退任する。広上は、22年4月1日よりアドバイザーとして新シーズンのプログラム作成などに携わり、9月1日にアーティスティック・リーダーに就任する予定。

以下、広上のメッセージ。

「同じ北陸の富山県出身の両親を持つ縁と、可愛がって頂いた偉大なるOEKの父・岩城先生との縁が、私に動機を与えてくれました。残りの人生仰々しいポストにつかず、気ままに余生を送る音楽家で行こうと思っていたのですが、岩城先生が私の枕元にいらして叱られました… 齢63、これからが人生の佳境となるよう、OEKと共に歩んでいきたいと思います」

 広上は、2008年から14年に渡り京都市交響楽団の常任指揮者を務めている。その間、オーケストラの能力を飛躍的に向上させ、全国にその名を轟かせるようになった。その京響を22年3月の最終公演をもって離れ、新天地に赴く。OEKとの共演はすでに20回を数えるという。金沢の地でもオーケストラ・ビルダーとしての力をいかんなく発揮し、OEKの新時代に期待したい。

【今後の公演】
和洋の響~能舞とオーケストラ~
2022.2/8(火)19:00 石川県立音楽堂コンサートホール

〈出演〉
指揮:広上淳一
監修・案内役:池辺晋一郎
能舞:渡邉荀之助(宝生流能楽師)
篳篥:中村仁美
箏:元井美智子
語り:石丸幹二
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢
〈演奏曲目〉
北方喜旺丈:随喜乃涙
鈴木行一:篳篥とオーケストラのための「森と星々の河」
グリーグ:ペール・ギュント組曲 作品46, 55(抜粋、語り付き)

第457回OEK定期公演 フィルハーモニー・シリーズ
2022.7/15(金)19:00 石川県立音楽堂コンサートホール

〈出演〉
指揮:広上淳一
ヴァイオリン:小林美樹
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢
〈演奏曲目〉
バッハ(ウェーベルン編):「音楽の捧げもの」より 6声のリチェルカーレ(管弦楽版)
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ長調 作品53
ブルックナー(バボラーク編):弦楽五重奏曲 ヘ長調 より アダージョ(弦楽合奏版)
リスト(トバーニ編):ハンガリー狂詩曲 第2番 ハ短調(管弦楽版)

オーケストラ・アンサンブル金沢
https://www.oek.jp