九州交響楽団が第400回定期演奏会(12/8)をライブ配信

九州から世界に発信するブラームスの真髄 

 福岡に拠点を置く九州交響楽団の定期演奏会が、12月に記念すべき第400回を迎える。指揮は2013年から音楽監督を務める小泉和裕、演目はブラームスの交響曲第2番と第3番。すべてに王道たる公演だ。

 年々クオリティをアップしてきた九響は、今や重層感とクリアさを兼ね備えた名楽団。その向上に寄与した名匠・小泉も、近年富みに円熟味を増し、重厚・雄大かつ味わい深い音楽が高い支持を集めている。そしてドイツで学んだ彼の十八番が独墺音楽。“小泉と九響のドイツ音楽”を大切にしているとも語っているだけに、ブラームスは最良の演目と言える。

小泉和裕(c)勝村祐紀

 交響曲第2番は「ブラームスの田園」とも称される伸びやかで柔らかな名作、第3番は第3楽章の哀切な旋律が映画等でお馴染みのロマンティックな快作。共に稀代の魅力作である上、3月に披露したブラームスの交響曲第1番、第4番の経験値も加わる今回は、いつも以上に深く濃密な名演が期待される。なお、九響では定期演奏会のライブ配信(アーカイブ配信あり)を実施している。公演に行けない全国のファンも演奏に触れることができるので、九州に響くブラームスの真髄をこぞって体験したい。
文:柴田克彦

写真提供:九州交響楽団

九州交響楽団 第400回定期演奏会
2021.12/8(水)19:00 福岡サンパレス ホテル&ホール

指揮:小泉和裕
♪ ブラームス:交響曲 第3番 ヘ長調 作品90/交響曲 第2番 ニ長調 作品73
問:九響チケットサービス092-823-0101
http://kyukyo.or.jp
https://curtaincall.media/kyushusymphony(配信チケット)

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