クーセヴィツキー国際指揮者コンクールで出口大地が最高位に入賞

 10月15日から16日にかけてイタリア・トスカーナ州南部のグロッセート Grosseto で行われていたクーセヴィツキー国際指揮者コンクールで、出口大地が1位なしの第2位(最高位)に入賞。あわせてオーケストラ特別賞も受賞した。
 20世紀前半に活躍した名指揮者セルゲイ・クーセヴィツキーの名を冠した同コンクールは、グロッセートで毎年開催されているスクリャービン国際ピアノコンクールを運営するスクリャービン音楽協会が母体となって創設されたもので、イスラエル出身の指揮者リオール・シャンバダールが審査委員長を務めている。

Daichi Deguchi (c) Sergey Kussewitzky International Conducting Competition

第1位 該当者なし
第2位 出口大地(日本)、Jorge Vazquez(メキシコ)
第3位 Vlad Vizireanu(ルーマニア)
オーケストラ特別賞 出口大地

 出口は、現在ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学修士課程に在学中。今年6月には、第17回ハチャトゥリアン国際コンクール指揮者部門で優勝している。今回、ファイナルでは、グロッセート市管弦楽団とともにベートーヴェンの交響曲第7番とモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」を演奏し、最高位入賞を果たした。また、シズオ・Z・クワハラ(日本/アメリカ)もファイナリストに選出された。

(c) Sergey Kussewitzky International Conducting Competition

出口大地 Daichi Deguchi
 第17回ハチャトゥリアン国際コンクール指揮部門にて日本人初の優勝。クーセヴィツキー指揮者コンクールファイナリスト及びロッテルダム国際指揮コンクール(ICCR)セミファイナリスト。
 大阪府豊中市生まれ。 関西学院大学法学部卒業後、東京音楽大学作曲指揮専攻(指揮)卒業。2022年ハンスアイスラー音楽大学ベルリンオーケストラ指揮科修士課程卒業予定。
 これまでアルメニア国立交響楽団、マグデブルクフィルハーモニー、ブランデンブルク州立管弦楽団、カルロヴィヴァリ交響楽団、カザフ国立交響楽団など国内外で数多くのオーケストラを指揮。2021年にはベルリン放送交響楽団の公演にてバイエルン州立歌劇場音楽監督ヴラデミール・ユロフスキ氏のアシスタントを務めた。
 またネーメ、パーヴォ、クリスティアン・ヤルヴィ、ドナルド・ラニクルズ、ヨハネス・シュレーフリら各氏のマスタークラスにオーディションを経て招待され、オーケストラアンサンブル金沢主催・井上道義氏による指揮講習会では優秀者に選出。
 オペラの分野においても「ドン・ジョヴァンニ」を指揮。日本オペレッタ協会を始めとした様々なプロダクションで副指揮者を務める。2021年にはびわ湖ホールで行われた沼尻竜典オペラ指揮者セミナーに選抜され大阪交響楽団を指揮した。
 幼少よりピアノ、15歳よりホルンを学ぶ。指揮を広上淳一、田代俊文、三河正典、下野竜也、クリスティアン・エーヴァルト、オペラ指揮をハンス・ディーター・バウムの各氏に師事。
https://daichideguchi.wixsite.com

Sergey Kussewitzky International Conducting Competition
https://kussewitzkycompetition.com