シューベルト国際コンクールで安並貴史が優勝

 ドイツのドルトムントで9月24日から10月3日までおこなわれていたシューベルト国際コンクールのピアノ部門で、安並貴史が優勝した。安並には、賞金10,000ユーロ、および副賞としてGWK RecordsからCDリリースの権利が贈られる。

第1位 Takashi Yasunami 安並貴史(日本)
第2位&聴衆賞 Lukas Sternath(オーストリア)
第3位 Jonas Stark(ドイツ)

Takashi Yasunami

 同コンクールは、1987年に創設。現在は、ピアノ部門とリートデュオ部門が実施されている。今回は、審査員長のアルヌルフ・フォン・アルニムのほか、アンティ・シーララ、タマーシュ・ウンガール、エリソ・ヴィルサラーゼらが審査員に名を連ねた。3次予選では、シューベルトの後期のソナタD845, D850, D894, D958, D959, D960の中からいずれか1曲の演奏が求められるなど、課題曲にシューベルトの作品が多く指定されている。

 安並は、1992年生まれ。静岡県出身。東京音楽大学大学院博士課程修了。2018年には、第7回野島稔よこすかピアノコンクールで優勝、同年、第10回浜松国際ピアノコンクールでも第6位に入賞している。特に、演奏機会の少ないエルンスト・フォン・ドホナーニの楽曲について、研究・演奏両面から取り組んでいることでも知られる。