1952年にスタートし、今年第70回を迎えたARDミュンヘン国際音楽コンクールは、9月12日(現地時間)、4部門最後となるヴァイオリン部門のファイナルがおこなわれ、3名のファイナリストがバイエルン放送響と協奏曲で共演。審査の結果、岡本誠司が見事優勝を果たした。岡本は、ヒンデミットの協奏曲を伸びやかなサウンドで聴かせ、客席からも大きな拍手が送られていた。聴衆賞は第3位に入賞したモルドバ/ルーマニアのアレクサンドラ・ティルス。
なお、岡本は併せてセミファイナルでの委嘱作品最優秀演奏賞も受賞した。
最終結果は以下の通り。
第70回 ARDミュンヘン国際音楽コンクール ヴァイオリン部門
第1位 Seiji Okamoto(日本)
第2位 Dmitry Smirnov(ロシア)
第3位 Alexandra Tirsu(モルドバ/ルーマニア)
聴衆賞 Alexandra Tirsu
岡本誠司は、1994年生まれ。東京藝術大学卒業後、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学で学ぶ。2014年、第19回J.S.バッハ国際コンクール(ライプツィヒ)のヴァイオリン部門でアジア人として初優勝を果たしたほか、16年には第15回ヴィエニャフスキ国際コンクール第2位入賞、また19年にはエリザベート王妃国際コンクールでファイナリストとなるなど、多数の入賞歴を誇る。これまでに富川歓、中澤きみ子、ジェラール・プーレ、澤和樹、アンティエ・ヴァイトハースの各氏に師事。2019年秋よりクロンベルク・アカデミーに在籍している。若手の俊英が集結し、昨今注目を集めるジャパン・ナショナル・オーケストラ(JNO)では、コンサートマスターを務めるなど中心メンバーとして活躍している。
岡本誠司は、9月15日(現地時間)におこなわれる入賞者コンサートに出演し、ミュンヘン放送管弦楽団と共演する予定。コンサートの模様はライブ配信される。
第1位入賞者コンサート
2021.9/16(木)午前3:00 ※日本時間 プリンツレーゲンテン劇場
管弦楽:ミュンヘン放送管弦楽団
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ARD Music Competition
https://www.br.de/ard-music-competition/