朝ドラ好演で話題! オペラとミュージカルの名曲で魅せる
「仕事帰りに気軽に楽しめる60分の公演」と好評の第一生命ホール「645コンサート」。9月15日にはこれが同ホール・デビューとなるソプラノの小南満佑子が登場。高校生の時に『レ・ミゼラブル』のオーディションに合格した彼女は、その後、東京音楽大学で声楽を学び、在学中の2017年から同作品にコゼット役で出演を果たした実力派。20年放送のNHK連続テレビ小説『エール』では、二階堂ふみ演じるヒロイン・古山音のライバル、夏目千鶴子を好演し、音楽学校で《椿姫》公演の主役の座を競い合ったのも記憶に新しい。
今回のコンサートではオペラの名アリアとミュージカルの人気ナンバーが混じり合い、両方の分野で活躍する彼女の歌唱を存分に楽しめるプログラムが組まれている。ピアノでサポートするのは飯田俊明。
オペラ側は《ラ・ボエーム》のムゼッタのワルツや《こうもり》の〈私の侯爵様〉などコロラトゥーラのテクニックを必要とする超絶技巧アリアが名を連ねていて胸が高まるが、一方のミュージカル側も色とりどり。『マイ・フェア・レディ』の楽しげな〈踊り明かそう〉や『オペラ座の怪人』の清楚な〈シンク・オブ・ミー〉、ディズニー映画『リトル・マーメイド』の美しいバラード〈パート・オブ・ユア・ワールド〉も楽しみだが、『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャンの持ち歌である〈彼を帰して〉を彼女がどう歌うのか、そして涙なくして聴けない『コーラスライン』屈指の名曲〈愛した日々に悔いはない〉にも期待したい!
文:東端哲也
(ぶらあぼ2021年9月号より)
2021.9/15(水)18:45 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702
https://www.triton-arts.net