毎年夏に開催される人気企画、読売日本交響楽団のサマーフェスティバル《三大協奏曲》《三大交響曲》の今年の概要が発表された。チケットは6月26日より一般発売される。
《三大協奏曲》は、ヴァイオリン、チェロ、ピアノの新鋭ソリスト3名が、それぞれ協奏曲の傑作を披露することで注目されているコンサート。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲で独奏を務める石上真由子は、医学と音楽の二足を極める経歴の持ち主だが、すでにソロやアンサンブルで活躍の場を広げている。ドヴォルザークのチェロ協奏曲を披露する北村陽は04年生まれにして、幼い頃から読響ほか数々のオーケストラと共演を果たす期待の逸材。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏する角野隼斗は、東京大学大学院を卒業し、18年ピティナピアノコンペティション特級グランプリ受賞をきっかけに国内外でコンサート活動を行う傍ら、音響工学者、Cateen名義のYouTubeでも注目を集めるピアニストだ。
《三大交響曲》では、シューベルトの交響曲第7番「未完成」、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界から」と、文句なしの傑作3曲が並んだ。
指揮台に立つのは小林資典(もとのり)。2008年からドルトムント歌劇場の専属指揮者、その後13年から現在まで同歌劇場の音楽総監督代理と第一指揮者(カペルマイスター)を務めており、古典から現代作品まで幅広いレパートリーを持つ。20年には、ペーター・コンヴィチュニー演出のオーベール《ポルティチの娘》(新制作)を指揮し、注目を集めた。日本では、18年に大阪交響楽団に客演して話題を呼んだほか、19年にはバレエ・アム・ライン初来日公演『白鳥の湖』(マーティン・シュレップァー演出)で指揮している。ドイツの歌劇場で活躍する実力者派指揮者が満を持して在京オーケストラ初登場となる。
20年以上ドイツを拠点に活動する俊英と、若手ソリスト3名との熱演に期待したい。
【Information】
読響サマーフェスティバル2021《三大協奏曲》
2021.8/14(土)14:00 東京芸術劇場 コンサートホール
指揮:小林資典 ヴァイオリン:石上真由子 チェロ:北村陽 ピアノ:角野隼斗
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
読響サマーフェスティバル2021《三大交響曲》
2021.8/18(水)18:30 東京芸術劇場 コンサートホール
指揮:小林資典
シューベルト:交響曲第7番「未完成」
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界から」
2021.6/26(土)発売
問:読響チケットセンター0570-00-4390
https://yomikyo.or.jp